2026-11-02
【テーマ】人材採用
北陸×物流業|9か月で7名採用。その先に始まった、管理職育成と組織変革への挑戦
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プロジェクトテーマ
採用充足をきっかけに、管理職の行動変革と評価制度の見直しへ。社員が誇りを持って働ける組織づくりを支援
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エリア
北陸地方
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取り組み内容
1. 企業情報と相談背景|採用充足の先に見えてきた「働きがい」という課題
北陸地方で運送・倉庫事業を営む、創業30年以上、従業員約70名の物流企業。
長年、ドライバー不足と社員の高齢化に悩んでいました。
支援前の2年間では、約300万円の採用費をかけながら採用できたのは3名。
採用単価は100万円に達していました。
スケッチは、社員へのインタビューを通じた自社の魅力の言語化や、求人媒体の運用改善、note・SNSによる情報発信など、採用活動の仕組みづくりを支援。その結果、9か月間で42件の応募、7名の採用を実現し、必要な人員の充足を達成しました。
採用が充足したことで、社長の関心は次の課題へと向かいました。
「働きやすさは整っているが、仕事にやりがいを感じている社員は少ないのではないか」
同社が大切にしているのは、社員一人ひとりが自分の仕事に誇りを持ち、その家族も含めて豊かな未来を描ける会社であること。
一方、物流の仕事は、荷物を安全・確実に届けて当たり前。社会に欠かせない仕事でありながら、日常的に感謝や達成感を得る機会は多くありません。
採用した若手社員が定着し、意欲を持って成長していくために、何が必要なのか。
採用支援を終えた同社とスケッチは、新たに人材育成と組織づくりに取り組むことになりました。
2. スケッチの支援内容|MVV策定を白紙に戻し、管理職の意識改革へ
■ 経営者の想いを起点に、支援方針を転換
当初提案したのは、管理職を巻き込んだMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定でした。会社が大切にする価値観を明確にし、日々の行動につなげていくことを目指した取り組みです。
しかし、プロジェクトの再始動を前に、社長から率直な想いが共有されました。
「MVVを掲げることで、そこからはみ出してしまう社員が出るのが怖い」
会社としての方向性を示すことは大切です。一方で、社長が望んでいたのは、社員を一つの基準に当てはめることではなく、一人ひとりが自分の仕事に誇りを持って働ける組織をつくることでした。
その想いを受け、当初のMVV策定を白紙に戻すことを提案。
まずは、社員と日々接する管理職の意識や関わり方を変えることが、目指す組織づくりにつながると考えました。
こうして、経営者の想いと現場の状況を踏まえ、管理職向けのリーダーシップ研修へと支援方針を転換しました。
■ 管理職自身が「働きがい」を考える3か月間
研修では、まず3か月間にわたり「Will/Can/Must」のフレームワークなどを活用し、管理職自身の価値観や部下との接し方を振り返りました。
その中で見えてきたのが、管理職と若手社員の間にある「安全意識のギャップ」です。
震災や事故対応を経験してきた管理職にとって、安全の重要性は身をもって理解しているもの。一方、そうした経験のない若手社員には、その重要性が十分に伝わっていない場面がありました。
そこで研修では、部下が自分で考え、仕事への手応えを感じられる関わり方に着目しました。安全を守るために必要な指導は行いながらも、社員自身が考え、判断する機会をつくる。そのために、管理職として何ができるかを考えました。
■ 研修で終わらせず、日々の行動へ
研修で学んだことを一過性のものにしないため、管理職それぞれが現場で実践したことや気づきをLINEで共有する仕組みも取り入れました。
部下との関わり方を少し変えてみる。その結果を共有し、互いの工夫から学ぶ。
こうした実践と振り返りを重ねながら、管理職自身が行動を変えていくことを目指しました。
3. 成果|採用充足から、管理職の行動変化と評価制度の見直しへ
■ 採用面|9か月で7名採用・完全充足を実現
採用活動の仕組みづくりに取り組んだ結果、9か月間で42件の応募、7名の採用を実現。採用単価は100万円から約2.3万円となり、必要な人員の充足を達成しました。
【支援前(2年間)】
応募数:38件
採用数:3名
採用費用:約300万円
応募単価:約7.9万円
採用単価:100万円
【支援後(9か月間)】
応募数:42件
採用数:7名
採用費用:約16.4万円
応募単価:約3,900円
採用単価:約2.3万円
※支援前後で集計期間が異なります。
採用課題の改善により、社長は顧客との運賃交渉にも以前より積極的に取り組めるようになりました。将来的には、その成果を社員に還元していくことも視野に入れています。
そして、人員確保の次に取り組んだのが、社員が誇りを持って働ける組織づくりです。
■ 若手社員に「考える機会」をつくる関わり方へ
研修後、現場では管理職の関わり方に変化が生まれ始めました。
ある管理職は、それまで自分で指示していた作業段取りを、若手社員に任せてみることにしました。すると、社員2人が互いに危険箇所を出し合い、自分たちで作業段取りを考える姿が見られました。
また、若手社員が自ら考えて行動したことを認め、言葉にして伝える場面も生まれています。
部下に指示を出すだけでなく、自分で考える機会をつくり、その成長を認める。
そうした関わり方への変化が、日々の業務の中で生まれ始めています。
■ 管理職の役割を、評価制度にも反映
変化は、個々の管理職の行動だけにとどまりませんでした。
同社では、これまで一般社員と共通だった管理職の評価項目を見直し、会社が大切にする考え方を日々の行動に反映しているかという観点を取り入れました。
管理職に期待する役割を、研修で伝えるだけでなく、評価の仕組みにも反映する。
人材育成の取り組みが、組織運営の見直しへとつながっています。
4.物流業・運送業の皆さまへ|採用の先にある、組織づくりまで
今回の取り組みは、最初から管理職研修や評価制度の見直しを計画していたわけではありません。
採用課題の改善をきっかけに、経営者が次に目指したい組織の姿が見えてきました。そして、その想いを実現するため、当初予定していたMVV策定にこだわらず、支援方針を見直しました。
採用が進めば、次は育成や定着、組織づくり。企業が成長する中で、向き合うべき課題も変わっていきます。
当社は、採用や研修、評価制度を個別の施策として捉えるのではなく、企業が目指す姿に向けて、今何が必要なのかを経営者とともに考え、実行まで伴走することを大切にしています。是非お気軽にご相談下さい。