2026-02-20
【テーマ】ブランディング
北陸×物流業|採用単価を1/10に。若手ドライバー6名採用を実現した「資産型採用」への転換
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プロジェクトテーマ
採用は“出稿”から“蓄積”へ。採用単価を1/10に圧縮し、若手ドライバー採用と理念共感を生む「資産型採用」への転換
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エリア
北陸地方
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取り組み内容
1. 企業情報と相談背景|
採用費をかけても「若手が採れない」。高騰するコストと高齢化への焦り
クライアント企業:北陸エリア/物流業(運送・倉庫)
従業員数:約70名
創業30年以上の歴史を持ち、地域密着で安定した経営を続ける同社。
しかし、物流業界全体の課題でもある「ドライバー不足」と「高齢化」に直面していました。現場はベテラン社員が支えていましたが、平均年齢は45歳を超え、次世代を担う若手の確保が急務でした。
これまでの採用手法は、「欠員が出たら求人広告を出す」「人材紹介会社に頼る」というスタイルでした。しかし、多額の費用(一人あたり100万円以上かかることも)を投じても、若年層からの応募は皆無。
「物流=キツイ」というイメージも壁となり、採用活動は行き詰まっていました。
「お金をかけても採れない。このままでは事業が継続できない」
そんな危機感から、一過性の広告ではなく、自社に採用の『仕組み』を残したいというご相談をいただきました。
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2.スケッチの支援内容|
「当たり前」を「強み」に変え、Web上の「資産」を積み上げる
当初の課題は「採用コストの削減」と「若手採用」でしたが、根本的な原因は「自社の魅力が言語化されておらず、ターゲットに届いていないこと」にありました。
そこで、外部依存の「待ちの採用」から、自社で魅力を発信し続ける「攻めの採用」への転換を図りました。
■最初のゴール設定
「求人媒体に依存せず、自前の発信で採用できる状態(=採用の資産化)をつくる」
■施策設計の順番
魅力の再発掘(コンセプト設計)→媒体の運用改善→コンテンツ発信(note/SNS)
①魅力の言語化
まず取り組んだのは、社員15名への徹底的なインタビュー。外から見える“物流のイメージ”ではなく、実際に働く人のリアルな声を掘り起こしました。
そこで見えてきたのは、
「毎日家に帰れる働き方」
「上下関係が強すぎない、フラットな人間関係」
といった、業界イメージとは異なる実態。
これらの事実をもとにコンセプトを再設計。「夜勤なし」「再配達なし」「ギスギスした人間関係なし」という具体ワードで言語化し、他社との差別化を図りました。
②求人チャネルの徹底改善
一過性の広告出稿ではなく、Indeed・求人ボックス・ハローワークなど、
自社で改善を積み重ねられるチャネルへ軸足を移しました。
重視したのは、「掲載すること」ではなく「磨き続けられること」。
求人原稿は単なる条件の羅列ではなく、
・どんな人が働いているのか
・1日の仕事の流れはどうか を具体的に記載。
写真もスマートフォンでの閲覧を前提に選定し、若手求職者の視認性を高めました
③note・Instagramによるカルチャー発信
求人票のスペック情報(給与・休日)だけでは伝わらない「会社の空気感」を伝えるため、noteでの記事発信を開始。「社員インタビュー」や「リファラル(社員紹介)入社のエピソード」を記事化し、入社後の活躍イメージを醸成しました。
これらは一度作成すればWeb上に残り続けるため、採用活動の「資産」となります。
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3.成果|
採用コスト1/10を実現し、応募者の平均年齢は「-7歳」へ
・ 応募数:前年同時期5名→23名(4.6倍)
・ 採用数:前年同時期1名→6名(うち20代など若手が中心)
・ 採用コスト:約140万円→約15万円(約1/10に圧縮)
・ 応募者の平均年齢が7歳若返り、高卒採用も成功
特筆すべきは、「noteを読んで会社の考えに共感した」という応募者が増えたことです。
待遇や応募条件だけでなく、理念や風土に共感して入社する「理念共感型採用」へとシフトしたことで、定着率の向上も期待できる状態になりました。また、社内でも「自分たちの会社にはこんな魅力があるんだ」という再認識が進み、
社員が主体的に採用に関わる風土が生まれつつあります。
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4.物流業の皆さまへ|
「うちは地方の中小企業だし、人気のない業界だから」とあきらめる必要はありません。
求職者が本当に知りたいのは、飾られた広告の言葉ではなく、そこで働く人たちの「リアルな姿」と「安心感」です。
自社の当たり前の中に眠る「魅力」を掘り起こし、正しい場所で、正しい言葉で伝え続けること。採用活動を「コスト(費用)」ではなく、会社の未来をつくる「資産(投資)」と捉え直すことで、組織は劇的に変わります。